あすとらむで最初のマタニティケアの患者さんが無事出産されました。
患者さんは40代前半の方。
高齢出産(二人目)、子宮頚管無力症で過去に切迫流産の経験あり、頚管縫縮法を行ったうえでの妊娠、ハイリスクという事で近所の行きたかった病院には断られ遠くの大学病院での出産する事になった、
等々、つらい過去もあれば、不安で不便な現状もあるご様子。
もともとは妊娠中の腰痛を見てほしいという事で来られ、その時点で赤ちゃんが下がり気味(切迫早産気味)だったので、お腹を緩めたところ、下がり気味で前に突き出たお腹がふっくらと丸く広がり、赤ちゃんの位置も見た目に分かるほど上に上がりました。
御本人も子宮の底を押し拡げられるような赤ちゃんが下がってくる感じが解放されたことを実感されていたご様子。
そのまま週一回ペースで腰痛や背中の張りとお腹の状態をメンテナンスして出産を迎えられました。
当初の予定日は12月末。そして12月初めに頚管縫縮法のテープを取るとの事。
この方法では取った時にそのまま出産するケースも多い(考えてみれば押し出されようとしているのを無理にテープで固定しているのでそれが外れたらそのまま出産するのは当然でしょうね)。
そうなので、出来ればそのまま産みたいとのお考えでした。
その時点ではまだテープ外すまで何日かあったので下がってきてもらっても困るし、出来れば外した後は降りてきて欲しいというアンビバレントな状況。
そこで上下左右方向にお腹の柔軟性をつけて赤ちゃんがゆったりと過ごせる空間づくりをした上で、骨盤だけ閉め、中間より気持ち下がりめに持ってきました。
出産は赤ちゃんが出たくなった時に自力で出るのがベスト。とはいえ、赤ちゃんにいつ出てくるかできる方法もあるので試しておきました。
結果
第一子の際は食い込んだテープがなかなか取れず、入院して手術してようやく取れたそうです。
一方で今回は外来だけで、意外とすんなりと外来だけでテープが取れて入院はなし。
そのまま入院の支度をしていたにもかかわらず、あっさりと家に帰されたそうです。もちろんその痛みや刺激で陣痛が誘発されることもなかった様子(これはある意味誤算?)。
そして先日の朝、痛みが来てから3時間での安産との事でした。
御本人も妊娠出産に向けの身体に気を使っておられたと思います。
それにプラスアルファーきちんとケアすればヒトの身体って素晴らしい働きを見てくれるものですね。
マタニティケアを始めて、また新たな喜びとやりがいを実感できました。
おめでとうございます~!