寒さは人間にとってストレス

生物にとって「暑さや寒さに対応する」ってことは生きていく上で結構重要な問題です。

発熱して体温をなるべく一定に保つタイプもいれば、周りの温度に合わせて自分の体温を上げ下げして適応するタイプもいます。


氷漬けで冬眠してるワニ

前者の自分で発熱して体温を一定に保つタイプは、エネルギー消費は激しいもの(常に暖房つけてる様なもの)の、周辺の温度にされずに活動できるのが特徴です。

人間もこのタイプです。

しかし、人間には一点だけ困ったところがあります。

Human evolution

こちらの図を見てもらうと分かるのですが、人間の祖先はアフリカのサバンナ原産なんですね。

現生人類(ホモサピエンス)はもちろん、原人(ホモエレクトス)や猿人(アウストラロピテクス、ホモハビタス)、さらには人になる前の猿も、ずっとアフリカ原産です。

見方を変えると、600万年~500万年前に猿から人になった時点からずっと、アフリカの環境に合わせて進化してきたわけです。

人間の特徴である

・どちらかというと小柄
・体毛が薄い
・汗をかく事で体温を下げる

といったところは完全にアフリカの暑さ対策。

つまり人間はアフリカ原産、アフリカ仕様なんですね。

人類進化の秘密がわかる本(科学雑学研究倶楽部編、Gakken)より引用

一方で寒さ対策は服を着たり火を起こしたり、身体の進化でなく文明の進化で対応してきました。

 

って事はですよ。

「いや、そんな人が雪降るニッポンとかに来たらあかんやん!笑」

という話になるわけですよ。

ところがですね、さすが万物の霊長ホモサピエンス!

寒さ対策には二重の調整システムを用意しているんですね。

一つは自律神経による調整です。

自律神経はいろいろなストレスに対抗するために身体を緊張・興奮させる交感神経とリラックスさせる副交感神経がアクセルオンとアクセルオフを繰り返して、自動的にいい塩梅に身体を調整してくれます。

寒いと交感神経が活発になり、血管を締めて血流を減らし、熱の放散を抑えます。筋肉も緊張するので身体が縮こまり、丸めることでこれも熱の放散を抑えます。

もう一つはホルモンによる調整です。

甲状腺ホルモンというホルモンの分泌量が増えると、体内の基礎代謝量が上がり、発熱量があがり、寒さに強い、または寒さに順応した身体になるのです。

自律神経はすぐに働くけど長持ちせず、ホルモンは効き初めまでに時間はかかるけど長く効果が続くという特徴があります。

寒さが到来した直後は自律神経が即座に寒さに対応し、遅れてホルモンが働くようになって寒さに慣れる(耐性が出来る)という二段体制で寒さに備えるのです。

※正確にはアドレナリンという交感神経と甲状腺ホルモンの中間の反応性があるホルモンもかかわるので三段体制です。

 

こういった気候への対応システムは日本の四季にも対応しています。

夏はアフリカ生まれの本来の性能を発揮すべく、筋肉はしなやかに、関節は柔軟になり、熱を発散するように血流は全身を駆け回ります。

冬は寒さに耐えるため、筋肉はかたく、関節はこわばり、熱を奪われないように血流は身体の深部に集中します。

春は夏にむけて冬の耐寒仕様の身体を徐々に緩めていきます。

秋は冬にむけて夏のゆるんだ身体を徐々に引き締めていきます。

日本人はしっかりと日本の風土に適合して、日本人仕様の身体を手に入れているんですね。

 

ところがですね~。

昨今の様な異常気象が続くとですね。

この寒さへの対応システムにむちゃくちゃ負担がかかるわけです。

それによって結構な不調が生じてくるんですね。

長くなったので続きは次回に。

 

P.S.冷え対策の基本は首元の保温が有効です。マフラーなどを有効に利用しましょう。

 

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