“健康”を決定する5つの要素vol.6 ③食事 ~食材、食べ方~

皆さんのご自身の健康を保つために必要なものとして5つの要素があります。

前回は③食事のうち、栄養素についてお話ししました。今回は③食事のうち、食材と食べ方について説明をしたいと思います。

食材

食べ物は栄養を摂るために食べているわけですが、同じ食材であっても、作り方や育て方で栄養価は異なるという事も注意が必要です。

たとえばファミレスのサラダバーやコンビニで提供されるカット野菜は標準的な食材の栄養素を満たしていない可能性があります。

理由の一つは、水耕栽培など、より工業的に作られた野菜は、栄養表記には含まれないものの健康微量に含まれるミネラルの種類や量が限られてしまう可能性があるからです。

より自然な栽培方法で育てられた食材の方がその点で優れている傾向がありますが、その分お値段は高くなりますし、ある程度大量生産できる農法でなければ現代の全人類の食糧が賄えないという根本的な問題もあります。

なので品質と入手しやすさ(価格を含む)のバランスが大事ですね。

さらにはすぐに食べれて美味しい加工食品には異性化糖(果糖ブドウ糖液糖など)や加水分解タンパク質といった、自然界にはもともと存在しなかった食材が使われています。

これらは私たちに品質が安定した食べ物を安く提供してくれますが、異性化糖の摂りすぎは血糖値の急激な変化を招いて生活習慣病の原因となったり、吸収しやすすぎる加水分解タンパク質がアレルギーやリッキーガット病(いわゆる腸漏れ)の原因になったり、弊害もあるので注意が必要です。

食べ方

食べ方については三つ注目する点があります。

一つ目は調理加工の仕方の違いです。生のまま、切る、焼く、煮る、炒めるといった調理によって、食材は同じでも摂取できる栄養素の種類や量が変わってきます。

加熱により糖質・タンパク質は吸収しやすくなりますが、ビタミンは減る傾向にあります。また生野菜より温野菜の方が嵩が減って、食感も良くなるという食べやすさも大切ですね。また東洋医学的な視点からみると、冷やしたトマトは身体の熱を取り除く(身体を冷やす)効果があり、熱したトマトは身体を温める効果があるとされます。

先にお話ししたサラダバーやカット野菜の場合、衛生上の問題から塩素水で消毒した上で、水で洗浄されます。また乾燥を防ぐために水にさらされていたりします。その際にビタミンが分解されたり、栄養分が切り口から流出してしまいます。そういう意味では千切りキャベツよりざく切りキャベツを選んで食べるなどの工夫も必要ですね。

二つ目は食事の回数と量です。ちまたには「一日3食きっちり食べないとダメ」「いや、2食や1食に減らすべきだ」「むしろ5食に分けたほうが良い」「間食は必要ない」「糖質で健康になれる」といった様々な情報が溢れています。

ここで大切なのは、“どれが正しいか”ではなく“どれが自分に合っているか”です。そこには個人の遺伝子の特性の違いといった先天的な要素と今までの生活・運動・食事習慣といった後天的な要素が組み合わさって決まってくるんですね。データや理論だけでなく、実際やってみて向き不向きを見定める必要があります。

また日によって食事の回数や時間帯が変わるのはあまり良くありません。体内リズムが狂うので胃腸のトラブルや太りやすさにつながります。

ただ、昔から言われていた「食べすぎは良くない」「腹八分目がちょうどいい」という話は現代の研究でも証明されている間違いのない事実のようですね。

三つ目は食事のスピードです。

一つの指標は噛む回数です。早食い(よく噛まない)は不健康の元です。

消化のスタートは口で噛むことです。よく噛んで食べ物を細分化し、唾液と混合することで後の消化工程の負担が減りますし、唾液の作用で有害な食材の無毒化もしてくれます。また噛む動作自体が自律神経を通して胃腸の働きを刺激してくれます。

一口20回くらい噛むと良いですね。スタートが上手くいくと、後工程も上手くいきます。よく噛むことで胃の負担が軽減します。胃の負担の軽減はその後の小腸の負担を軽減してくれますし、小腸の負担軽減は大腸の負担軽減につながります。

また歯が悪いのを放置するのは良くないですね。咀嚼が上手くできないとやはり消化に支障をきたします。また噛む力って男性で60kg、女性で40kgもあるのでそれが左右で不均衡を起こすと全身の不調につながります。結構身体の痛みの原因が顎から来ている場合も多いんですよ。

 

今回は食事に関して、栄養以外の観点からお話してみました。

本当にざっくりとした話しか出来なかったので、ゆくゆく掘り下げてまたブログにしていきたいなと思います。

次回は健康を決定する要素の4つ目としてご自身を取り巻く環境について考えていきたいと思います。またぜひお読みくださいね。

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