本格的な寒さが続きますね。
冷えから関節の痛みや筋肉の強張りが生じていませんか?
前回の入浴の記事ではからだを暖める方法をお話ししましたが、引き続き今回はからだを冷やさない対策について書いてみました。
ぜひ参考にしてご自身やご家族の健康促進に役立ててくださいね!
「寒さ」と「冷え」は別物です。
まず初めにご理解いただきたいのですが、「寒さ」と「冷え」は違うんですね。
「寒さ」というのはただ温度が低いというだけで別に良いものでも悪いものではないんです。
私は大学時代、スキー場でリフト係のアルバイトをやっていたのですが、まだ若かった私たちも現地のパートのおじいさんおばあさんも気温ー5℃くらいでは「今日は暖かいね~」と言いながら、アウターを脱いで作業していました。
寒くてもそれに身体が適応できていれば問題ないし、寒さが身体に悪影響を与えてなければ問題はないのです。
一方で「寒さ」が身体に悪影響を及ぼすことが「冷え」です。
なので「寒さ」よりも「冷え」対策が大切なんですね。
今回は「冷え」対策について、二つのお話をしたいと思います。
冷えは“クビ”から入ってくる
冷え対策でネックとなる身体の部位があるんですね。それはまさしく“首”です。
服を着こんでいる冬場でも“首元”、“手首”、“足首”は露出しがちですので、そこから身体に冷えが入り込んできます。
なのでこの部位の冷え対策が大切になってきます。
おしゃれな方は首元が開いたセーターやカットソーを着たくなると思うのですが、冷え防止の観点から出来ればハイネックやタートルネックの方がいいですね。
またマフラーやストールを巻くなり、ネックウォーマーなども有効に使うと良いです。特に睡眠中の首の冷えは寝違いにつながるので要注意です。
手袋や靴下も良いですが、しっかり手首や足首を隠す長袖の服を着たり、フルレングスのパンツを履くのも大切です。
そして“首元”“手首”“足首”と来て、忘れがちなのが“くびれ”。そう、お腹です。
丈の短いインナーでは、寝ている時に裾がめくれてお腹が出て、そこから冷えることがあります。薄い腹巻を使ったり、ロング丈のインナーでお腹が冷えないように気を付けましょう。
逆に代謝が良くて暑がりの人は首・手首・足首を開放して熱がこもって汗を掻くのを防ぎましょう。
冷えは“接触個所”から入ってくる
当たり前のことですが、冷たいものに触れているとそこから身体は冷えますし、温かいものに触れているとそこから身体は温まります。
空気からも伝わりますが、物(特に金属や岩石)からはより伝わります。熱伝導という現象ですね。
冷え防止の観点から考えると大事なのは足裏ですね。サーフェイス(床、地面)の冷気を足の裏を通じて身体に伝えてしまうのです。
冷えた台所に立っての家事や、倉庫などコンクリートの床面の上で立っての作業などは、冷気が床から足を伝って全身を冷やします。
そうすると皆さんが一番に考えるのが厚手の靴下を履くなどの保温です。
しかしその前に重要なのは冷気が伝わることを防ぐ“遮熱”が大切なんです。
・厚手のソール(靴底)の靴やスリッパを履く。
・アルミ蒸着シートなどの遮熱性の高いインソールを入れる。
・床にマットやカーペットを敷く。
などの対策をした上で、厚手の靴下を履いたり、靴下の重ね履きをして、足の保温に努めると良いですね。
なお、この考え方は地震など被災して避難生活を送る時や寒冷地で遭難した時などの非常時・緊急時にも役立ちます。
そういった際に冷たい床や地面に寝たり座ったりする場合は、段ボール紙やアルミシートなどを床面に敷くことで床面からの冷えを軽減することが可能です。
是非参考にしてくださいね!